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【 第69回・労務管理を会話で学ぶ 🤔 】  「労働基準監督署の役割と労働局との連携」

労働基準監督署というと、どんな業務をしているのかよく分からない、何となく怖い、そんな風に思う方も多いのではないでしょうか。
今回は労働基準監督署の役割について説明します。


実際の現場では、リアルな疑問が?? 早速、現場をのぞいてみましょう!

基本的なことを聞くようで恐縮ですが、労働基準監督署というのはどのような役所なのでしょうか?

いくつかの役割を持っていますが、まずイメージされるのは労働基準法などの関係法令に関する各種届出の受付や、相談対応、監督指導を行う役所ということではないでしょうか。

確かに「36協定や就業規則の提出先」だったり、「労働基準監督官が会社にきて、労働時間や給与に関していろいろ指導を受ける」といったイメージがあります。
実は少し怖いイメージを持っています。
ただ、労災保険の窓口という印象もあります。

そうですね。
最初に「監督課」の説明をしましたが、仕事に関する負傷などに対する労災保険給付を行う「労災課」もあります。
これに加えて、機械や設備の設置に係る届出の審査や、職場の安全や健康の確保に関する技術的な指導を行う「安全衛生課」もあります。
労災事故が起こった事業場へ立ち入りを行い、事故が発生した不安全な場所に関する指導も担当しています。

幅広い業務をしているのですね。
知りませんでした。
ところで最近、同一労働同一賃金に関する取組みが強化されると耳にしました。
やはり労働基準監督署の調査があったり、指導が行われたりするのでしょうか?

同一労働同一賃金は、パート・有期雇用労働法と労働者派遣法が根拠であるため、担当する役所は都道府県労働局になります。
ただし、今回の同一労働同一賃金に関する取組強化により、労働基準監督署が連携して同一労働同一賃金の遵守を徹底するとともに、キャリアアップ助成金等を活用して非正規雇用労働者の待遇改善を支援することとなったようです。

なるほど!
労働局は都道府県ごとなので、47か所しかないですよね。

はい、そうです。
それに比べて労働基準監督署は全国に321か所あるため、様々な身近な相談が寄せられるのでしょうね。
そこで労働基準監督署で同一労働同一賃金に関する課題に係る事実確認が行われ、労働局と連携していくという流れのようです。

今後、同一労働同一賃金に関する指導等があった際には相談させてください。
よろしくお願いします。


POINT

①一般的な労働基準監督署は、「監督課」「安全衛生課」「労災課」など複数の課から成り立っている。
②都道府県労働局と労働基準監督署が連携して、同一労働同一賃金に関する取組強化を行っている。


※労働基準監督署の組織は、一般的な労働基準監督署の組織を前提に解説しています。