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【 第13回・労務管理を会話で学ぶ 🤔 】 「有期労働契約の無期転換」
従業員から無期転換の申込みがあった場合の対応をご存じですか？
平成25年に施行された改正労働契約法によって、「無期転換ルール」が定められました。
一定の条件を満たす有期契約社員を、期間の定めのない無期労働契約に転換しなければなりません。
従業員を無期転換することは、企業にとっても「長期的な人材活用戦略を立てやすくなる」などのメリットもあります。
実際に無期転換の申出があった場合は、どのように対応したらよいのでしょうか？
実際の現場では、リアルな疑問が？？ 早速、現場をのぞいてみましょう！
パートさんから「期間の定めのない契約に変更して欲しい！」と相談されました。
変更しなければならないのでしょうか？
そのパートタイマーの方との契約はどのようになっていますか？
1年ごとの契約にしていて、もう７年位、働いてもらっています。
なるほど。
すでに長く雇用されており、今回、無期転換の申込をしてきたのですね。
無期転換の概要を説明すると…
① 有期労働契約が更新されて通算5年を超えたときに
② 従業員が申込むことにより
③ 無期労働契約（期間の定めのない労働契約）に
転換できるというものです。
今回申込があったパートタイマーの方は、いずれの要件にも該当していると思いますので、労働契約を無期にする必要があります。
やはりそうなんですね！
契約更新の時期は毎年10月ですが、いますぐ無期契約に変更する必要があるのでしょうか？
次の労働契約から無期労働契約に変更することになります。
いまの有期労働契約は有効ですので、その内容を変更する必要はありません。
それでは今年10月の契約更新時に無期契約に変更すればよいのですね。
ちなみに、パートさんから口頭での申込だったのですが、書面を提出してもらう必要はありますか？
従業員からの申込や会社の通知を書面で行う義務はありません。
しかし、厚生労働省はトラブル防止のためにも「無期労働契約転換申込書」や「無期労働契約転換申込み受理通知書」のひな型を公開し、書面でやり取りすることが望ましいとしています。
なるほど❣
今後、申込が増える可能性もあるので、書面を準備するようにします。
他に注意点はありますか？
無期転換した従業員に適用する就業規則の整備が必要になります。
パートタイマー就業規則は有期労働契約のパートタイマーの方にのみ適用となっていることもあるので、そのようなときは無期転換したパートタイマーの方に適用する就業規則を定めるとともに、特に定年の定めの部分をしっかり確認する必要があります。
一度、就業規則を確認してみます。
ありがとうございました。
POINT
① 有期労働契約が更新されて通算5年を超えたときに、従業員からの申込により、無期労働契約に転換する。
➁ 無期労働契約への変更は、申込時点の有期労働契約が満了した日の翌日から行われる。
③ 無期転換の申込や受理の通知は書面で行うことが望ましい。